レポと言うほどでもない欧州サッカーマッチレポ

備忘録的に。バルサ中心に感染した試合のレポです。

かわいそうなコンパニーとアグエロと ー17-18 プレミアリーグ 第20節 ニューカッスルV.S.マンチェスターシティー

2017-18  ニューカッスルvsマンチェスターシティ

 

プレミアリーグ17連勝中のシティ。どこが止めるのかというのがもっぱらの話題になっているらしい。シルバが不在の間にワンチャンゲットできるかニューカッスル

ニューカッスルベニテスのチームらしい。4連敗から脱して波に乗りたいところとのとこ。かつてオーウェンがいたことを記憶しているものの、現在知ってる選手はほぼいない。ワントップのジョゼルという選手がいいらしい。残留争いをがんばっている。

 

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■不運なシティとドン引きなニューカッスル

シティは最初の10分まではフェルナンジーニョオタメンディコンパニーでうまくビルドアップができていた。怪我のアクシデントでコンパニージェズス。めちゃくちゃいい選手なんだけど不運なコンパニー。ストーンズも離脱したこともありCB陣に不運が続くシティ。フェルナンジーニョCBに。

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ここからの形は面白かった。4-1-3-2のような形で1にはギュンドアン、たまにデ・ブライネ。3は残りとスターリング、ベルナウド・シウバ。2アグエロ、ジェズス。中でもアグエロが特殊な役割。

3のうち両サイドの役割は横幅の確保。真ん中の1はボールを引き出す。恐らくはフェルナンジーニョの代わりのアンカー(デ・ブライネorギュンドガン)の負担を軽減するためか。試合はほとんどシティペースだったこともあり、ボールはうまく循環していく。

 

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アグエロはディフェンスラインとの駆け引きだけでなく、頻繁に降りて来てボールを引き出したり、サイドに張ったりと多彩な動きを見せ、4-1-3-24-1-2-3を行ったり来たりするような形になる。その結果右はかなり流動的な攻撃になる。だが、ベルナウド・シウバの気が利かず停滞気味。フィニッシュまで持っていくのは、デ・ブライネ→スターリングの左からの崩しが目立つようになる。

 

ニューカッスル5-4-1でドン引きを選択。ただ、サイドでのマークの受け渡しが甘く、スターリングの飛び出しからチャンスをつくられるようになる。

スターリングは前半動きが悪く、左サイドを停滞させ気味だったものの、デ・ブライネのパスに飛び出して、1点取ってからは非常にいい動きを見せていた。ドリブルでの突破も頻繁に見られるようになる。アイソレーションからの1on1はサネに分があるが、飛び出しはそこはやはりスターリング。シルバ不在の中、右サイドで攻撃を作れない 左サイドのアイソレーションがしにくい状況では左はスターリングの方が向いているのかもしれない。

 

前半はそのまま0-1で終了。何度も惜しいシーンがあっただけにアグエロは悔しかっただろう。逆にジェズスはがんばれという感じ。

 

後半は前から来るようになったニューカッスル得点の匂いも前半と比べればするようになってくる。ここでダニーロがうまくカウンターストッパーとして機能していた。シティに来てからとてつもなくいい選手になったダニーロ後半から出てきたゲイルのワンチャンにもうまく対応していた。

 

シティは76分にアグエロマンガラ。アグエロは残念。フェルナンジーニョが前に出て4-1-2-3に変形。後半になってもギュンドアンはよく走る。悪人顔ながら献身的なギュンドアン82分にベルナウド・シウバサネ。そのままいつもの形に変形。お互いいくつかいい形をつくるもそのまま終了。ニューカッスルの左の崩しがよかった。

 

■所感

あそこまでドン引きされるとシルバなしだと難しいのかもしれないアグエロの役割過多が目立った。ギュンドアンはボールを持つと上手いのだけど、シルバのような気の利いた動きは難しい。とてもいい選手なのだけど。だからアグエロとデ・ブライネがあまり活きない。その意味ではアンカーフェルナンジーニョが使えなかったのも難しかったか。スターリングは非常によかった。

 

今季のシティの試合をここまで腰を据えてフルで見るのは初だったが、一段とグアルディオラのチームになっていた。ボール保持&奪取への偏執的なまでのこだわり。さらに、これまでのバルサバイエルンのDF陣と比較して、プレミア産の強靭なCBを得たことからカウンターのリスクとボール保持のメリットが非常にいい塩梅になっている。そしてそのいい塩梅の意味でもアンカーフェルナンジーニョが際立つ。デ・ブライネ、シルバが安心して攻撃に集中できるのも後ろのリスクマネジメントとビルドアップがしっかり機能してこそだと改めて感じた。

壊れた試合と上手く壊したバルベルデ ―17-18 ラ・リーガ 第17節 レアルマドリー V.S. バルセロナ―

今季初のリーガクラシコ

■フォーメーション

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 両チームとも守備時は4-4-2、バルサはメッシが前に残り右からパウリーニョラキティッチブスケツイニエスタの中盤に変化する。

 

 ■ボールを放棄したバルサと決めきれないマドリー

 

バルサの攻撃時から見ていくと、バルサはボールを放棄していた。アウェーだからなのか、後半に決めるつもりか、攻めの姿勢すら合わせて3分くらいしか見られなかった。バルサからしたら勝ち点は11違う上に2位アトレティコが昨日負けてるし、という感じなのかも知れない。ベルナベウだし。

 

バルベルデバルサの特徴は「普通の守備」と「左右非対称の攻撃」。左サイドからの攻撃は本当にアルバ一択。前半はその左からの攻撃は見る限り一度しかなかった。このあたりはバルベルデのリスクマネジメントだろう。ある程度ボールを預ける計算になっていたはず。

一方右からの攻撃はメッシ・ラキティッチ・セルジ。3人で作ってパウリーニョ、という形がこの試合では目立った。パウリーニョはいいアクセントになっていた。ラキティッチロールを2人でできるのはでかい。

 

前半、メッシにコバチッチをマンマークでつけるレアル。というよりはカゼミーロロール×2という感じか?片方がブスケツへ、もう片方はメッシへという形が多かった。

 

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レアルとバルサのマッチアップを見ると、形上の穴はあまりないが、質的な穴が目立つ。特にセルジロベルト・パウリーニョvsマルセロ・ロナウドの左サイドとイニエスタ・アルバvsモドリッチカルバハルな右サイド。特にカルバハルはかなりフリーになるシーンが多かった。ただ、ここからの攻撃はクロス一択。

 

左からの方が点をとれそうな匂いはあった。マルセロの崩しからロナウドあるいはベンゼマで何度もチャンスをつくる。が、決めきれない。信じられないロナウドのミスは今シーズンを象徴するようだった。一方のベンゼマはとにかく動きにキレがない。2人の圧倒的な不調がチームの攻撃を停滞させていた。あとテア・シュテーゲンはバケモノ。

 

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 「あっ」

 

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バルベルデとメッシ(とカルバハル)で壊れた試合

 

後半開始から攻勢に出るバルサカウンターからラキティッチの持ち上がり→アウトでセルジ・ロベルト→戻して最後はスアレス。教科書のような崩し。ブスケツからラキティッチは本当にうまかった。

 

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レアルからしたらスアレスとセルジへのケアが必要だった以上に、コバチッチがコースを開けたことが想定外か。コバチッチ、カゼミーロのコンビは前半からどちらかがメッシにマンマークについてきていたが、バルベルデはメッシを前半意図的に消していたのだろうか。結果的にメッシの温存を図りつつこの約束事を確認できた作戦勝ち。そしてそこをラッキーな形でつけたバルサは運が良かった。

 

焦るレアル。前から当たりに行く。が、ここからはバルサの時間。後半頭からレアルのプレッシングを誘うパスワークを見せるバルサ。1点を取った後はブスケツが下りた3バック、時にはラキティッチも降りた4枚でボールを回す。

 

ペップの時代のバルサはゴールへ向かわないパス回しを行わなかった。エンリケ時代はパス回しはMSNにボールを入れるための手段だった。いつの時代もバルサにとってボール保持とは、脆弱な守備組織を覆い隠すための戦術だ。自分の攻撃時間を最大化することで相手の攻撃時間を最小化する作戦。この目的に最も忠実なのがバルベルデいわゆる時間稼ぎのためのパス回しも普通に行う。それをあの精度でやられるのだから考えたくない。

 

こうしたパス回しにより攻め気が空回りするマドリー。ラモスがイエローをもらっていたこともあって攻め気を削がれ、ただ焦りだけが蓄積していく。

 

ジダンの策はアセンシオ・ベイルの2枚投入。ベンゼマが機能しない中で、かつに2枚つける余裕もない中で、ということだろう。また前半はまっていた左右からの崩しを強化する意図か。いつの時代もバルサの守備は脆い。フェルマーレンが不安定かつ1枚イエローなこともあり、得点の匂いのする交代を企図。

 

だが、焦るマドリーの選手たち。バルサの5分にも及んだパス回しがファウルで途切れた後、即座にリスタートを選択。奪われた後メッシに完全に崩され、エリア内でカルバハルがハンドでレッド。試合は完全終了。ベンゼマ→ナチョ。1点目もだけど、後半のカルバハルは本当に不運だった。前半がよかっただけにかわいそう。

 

マドリーからしたら、右からの崩しが完全に死滅したこともあり、まあ負けるよねという雰囲気になっていく。バルサバルベルデお得意のパスワークでまあ勝つよねという雰囲気。出色の出来だったイニエスタを代える舐めプも見せた上で試合終了

 

 

■雑感

 

今シーズンの両チームそのままという感じの試合。ロナウドベンゼマの調子の悪さが徐々にチームの勝ち気を削いでいき、だらだらと死んでいくレアル。残酷なまでに勝ちに徹するバルサ昨季までの隙がなくなったバルサは、爆発力はないが昨季よりも強くなったと思う。けど昨季のPSG戦みたいなミラクルもなさそう。大人なバルサ

 

エンリケバルサジダンマドリーは戦いを重ねるごとに互いに収斂していく印象を受けた。バルベルデになってからのバルサはむしろ強かった頃のレアルを思わせる。いつになくおとなしかったクラシコの中で、完全に場違いだったラモスが退場したのもなんとなく頷ける、そんな試合だった。

 

それから、テア・シュテーゲンが本当にえぐい。足元も当然ながらセービングは今季本当に別人のようにうまくなっている。GK版メッシと例えた記事を読んだが、それもうなずけるほどの1対1の強さを見せた。